「光の鍵を探して―失われた鍵トリロジー〈1〉」 ノーラ ロバーツ [本を読んだのだ。]
田舎町の画廊で働くマロリーのもとに、
町外れの丘の上に立つ奇妙な屋敷から招待状が届いた。
嵐のなか、
パーティに招かれたのは彼女のほかには、
ダナとゾーイという若い女性、
ほかには誰もいなかった。
屋敷の主は謎めいた雰囲気を持つ男女で、
招いた三人に不思議な提案をした。
三人に示された数百年まえの肖像画、
そこに描かれた彼女たちそっくりの女性たちはなにを意味し、
なにを伝えようとしているのか?
マロリーが探す「光の鍵」を通して、
現代の愛の形を描いた巨匠の三部作第一弾。
ファンタジー・ロマンスのお話しです。
3部作の1作目。
ケルト民族の神話を基に、お話しは展開していきます。
こういうロマンス作品って、いい作品は多いのですが、
「ロマンス」部分が邪魔に思える場合が。
いや、ソレがメインの小説なのでしょうがないんですが、
ロマンス部分が無ければ、
読者を選ばず読んでもらえるのに・・・と、
勿体無く思う場合も多いのです。
これも、しつこいロマンス(つまり、えっちな)部分がもう少し少ないと、
普通の作品として、いろんな人にオススメできるのに・・・と。
ま、余談ですが。
さてさて、お話しですが、
町外れの壮大な屋敷に招かれた3人の女性、
マロニー、ダナ、ゾーイは、
屋敷主である魅力的な男女に、
不思議な提案を持ちかけられます。
それは、1人ずつ28日の間に、
ある「鍵」を探すと言うものでした。
3人には、その提案を呑むだけで二万五千ドルを、
そして、「鍵」が見つかった際は、
百万ドルの報酬をくれるというのです。
何故かたまたま仕事を無くしかけ、
金銭的に厳しい状況の3人の女性は、
この提案を呑むことにします。
そして、最初の挑戦者、マロニーは、
ダナの兄、フリンと共に、
提案された内容や、
謎の鍵となる、
自分達そっくりの人物が描かれた絵画を中心に調べを進め、
それが、ケルト民族の神話が関係していることを突き止めます。
また、
その鍵である絵画と同じ作者の作品を見つけ出すのですが、
何故か制作年月が数百年もずれているのです。
それを描いた人物は誰か、
数百年も製作年が違うのは何故か、
館の主人に問い詰めるうち、
「鍵」を探さなくてはならない真の目的を知るのですが、
それには危険もあったのです。
はたしてマロニー達は、
鍵を見つけることが出来るのでしょうか?
シリーズの1巻目ということもあり、
今回は「鍵」を使う真の目的を探るという部分が
中心の話しになっています。
また、このシリーズは「鍵」を巡るお話しの他に、
3人の女性が意気投合し、
共同経営者になっていく過程も楽しく描いているんです。
マロニーは美術画廊、
ダナは本屋と喫茶、
ゾーイはヘアとスキンケアのお店、
3人は家を1軒購入し、
一緒にお店の経営をしていくことになるんです。
今後はその展開も描かれると思うんですが、
実は、それも次巻以降の楽しみなのです。
>sanisiさん nice!恐縮です!
by あーちん (2006-12-23 02:06)