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「風が強く吹いている」 三浦しをん [本を読んだのだ。]

風が強く吹いている

風が強く吹いている

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/09/21
  • メディア: 単行本
   2001年の正月、酩酊しつつテレビを見ていた三浦しをんの脳内に
   天啓のような閃きが駆け抜けた。「箱根駅伝いいっす。これは小説になる!」
   以来、駅伝経験者を訪ね、H大とD大に取材を申し込み、
   早朝の練習や高原の夏合宿に随行、
   記録会や予選会を見学、そして、もちろん正月は「箱根」へ、と徹底取材を敢行。
   構想・執筆6年、ここに本邦初の王道「青春小説」が誕生した。
   箱根駅伝をめざす若者たちを通して、自分と向き合い、ひとり孤独に戦いながらも、
   確実に誰かとつながってゆく・・・
   生きるための真の「強さ」を高らかに謳いあげた青春小説!
   カバー装画、挿画は気鋭の日本画家、山口晃氏が担当。

   寛政大学4年の清瀬灰二は肌寒い三月、
   類まれな「走り」で夜道を駆け抜けていく蔵原走に出くわし、
   下宿の竹青荘に半ば強引に住まわせる。
   清瀬には「夢と野望」があった。
   もう一度、走りたい、駅伝の最高峰、箱根駅伝に出て、
   自分の追求する走りを見せたい。
   その「夢と野望」を「現実」にするにはあと一年しかない。
   そしていま強力な牽引者が彼の目の前に現れたのだ。
   竹青荘は特異な才能に恵まれた男子学生の巣窟だった。
   清瀬は彼らを脅しすかし、奮い立たせ、「箱根」に挑む。
   たった十人で。
   蔵原の屈折や過去、住人の身体能力と精神力の限界など、壁と障害が
   立ちはだかるなか、果たして彼らは「あの山」の頂きにたどりつけるのか。
   直木賞受賞第一作、構想・執筆に6年かけた、
   超ストレートな大型青春小説!


コピーそのまんま、
目指せ箱根駅伝!超ストレートな大型青春小説
です。

たまたま同じ大学で、同じ下宿に集まっただけの10名が、
大学入学の4月から箱根駅伝の1月まで、
無謀にも挑んでいく日々を楽しく、詳しく描いています。

文章は軽めで、かなりテンポが良いので、一気に読めちゃいます。

私にとって陸上って、全く興味のない分野で、
もちろん長距離なんてかなり苦手なんですが、
箱根駅伝って、なぜか毎年応援に行っちゃうし、
往復ともにテレビでチェックしちゃう。

とは言っても、
選手がどうやって箱根に向けて挑んでいるとか、
どういう練習をしていってるとかは、全く知りませんでしたが、
このお話し、かなり勉強になりました。
っていうくらい、
学生たちの練習や、
試合や、
日々の葛藤まで詳しく描いてありましたよ。

また、箱根の選手たちの行動を1区ごと、詳細に追っているんですが、
それが途中で読み終わらせないスピード感と面白さなんです!

主役は蔵原走と清瀬灰次。
そして竹青荘の面々たち。
彼らが皆、個性的!

 102号室は司法試験に合格済みの、ユキ
 法学部4年。眼鏡で白くてひょろっとしてます。

 104号室ニコチャン先輩
 理工学部3年なのに、最長老25歳。熊みたいにがっしり系。

 201号室には双子のジョータとジョージ。1年生。

 202号室キングさん
 テレビのクイズ大好き!社会学部4年生。

 204号室は、華やかな風貌なのに漫画大好きの王子
 文学部2年。

 203号室、国賓留学生のムサ
 理工学部2年。黒人です。日本語ベラベラ。

 205号室神童。商学部3年生。実家は山奥。

 そして、
 103号室は、(かける)。社会部1年。

 101号室が、ハイジ。文学部4年。さっぱりとした顔立ち。

彼らの交流は、青春していてかなり好い感じ。
それぞれが箱根に向けていく気持ちも、さまざまですが、
それをコントロールしつつ纏めていく、
ハイジの手腕は見事なものです。


読み終わってから見る表紙の絵も楽しいですよ!!
今も、表紙を見ながらニヤけてしまいます。

箱根駅伝を見たことある人(って、日本人殆ど?)は、
読んで、楽しめると思います。

これ、ビジュアル化しやすいお話ですよね。
しをんさん、直木賞取ったし話題性もあるから、
スペシャルドラマとかになっちゃいそう。
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コメント 9

あーちんさんはご本の紹介が上手です。職場近くの本屋ではぐっと我慢したというのに、あーちんさんの紹介記事を読んで2回瞬きしたらアマゾンのカートに入ってました(我慢できなくなったらしいです。自分)。読むのが楽しみです!
by (2006-10-06 13:22) 

あら?ふぉー

そっかー箱根駅伝を生で見ちゃってるのかー
いいなー。
オイラもたまにマラソン大会出たりするけど、
走るっていいよ!
神輿もいいけど、たまにはどう?
by あら?ふぉー (2006-10-07 01:34) 

あーちん

 >素風さん nice!ありがとうございます。
 が、我慢されてたのですね[あわわ]オススメしちゃってゴメンナサイ!!
 でも、きと満足していただけると・・・思いますです。
by あーちん (2006-10-09 00:31) 

あーちん

 >ささやんさん nice!さんきゅーです。
 マラソン大会・・・ささやんさん凄いですッ!
 私は高校時代以来、長距離走ってません。
 きっと、たぶん、いや絶対に、途中で倒れます[あせっ]
 でも走れる人って、何か違うものを体感してそうで羨ましいです。
by あーちん (2006-10-09 00:42) 

no_nickname

おひさしぶりです!
をしんさんの本、これじゃないやつですけど読みましたよ!
面白くって、親しみやすくって、そして面白かったです(笑)
次記事は強制バトンということで、ええと、見てない見てないっと(汗)
by no_nickname (2006-10-09 11:57) 

あーちんさま、今日届きました!もう読むのが楽しみでたまらんです(酩酊中)!
by (2006-10-09 23:34) 

あーちん

 >sanisiさん nice!ありがとーです&おかえりなさい!!
 もー、「をしん」じゃなくって「しをん」ですってばー!
 お、お読みになりましたか[わおっ]楽しんでいただけたようでw良かったデス。
 バ、バトンは・・・まぁ、適当で~[ふむっ]
by あーちん (2006-10-10 00:03) 

あーちん

 >素風さん 
 じゃぁこれから、読むんですね!
 後半は一気に読みたくなるので、
 読むペース、気をつけてくださいね~[わはっ]
by あーちん (2006-10-10 00:05) 

私も読みました~。
表紙いいですよね。彼らの個性がずばりと現れていて、背景も箱根らしく浮世絵風。分厚い本でしたけど一気読みでした。
TBさせていただきますので、よろしくお願いします。
by (2006-12-01 09:15) 

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