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「となりの姉妹」 長野 まゆみ [本を読んだのだ。]

装丁が、かなり凝ってて素敵な本です。
頁をめくるのが、とても楽しく感じられますよ。

となりの姉妹

となりの姉妹

  • 作者: 長野 まゆみ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/03/23
  • メディア: 単行本


   懐かしい場所に、いちばん大切なものがある。
   ある日、庭から発見された蛇の石の意味は?
   家と家、人と人にまつわる不思議の縁、
   幼いときの記憶と「今」を結ぶ秘密の架け橋。
   長野まゆみの新境地を拓く新作長編小説!

   姉妹はふたりともいい年頃だ。
   器量はそこそこで、化粧をすれば美人で通る。・・・・・・

   神童だったわが家の兄が今のような風来坊になったのは、
   自転車で塾へ向かう途中で雷に撃たれたからだと云う人がある。
   運よくかすり傷だったものの、3日ほど寝こみ、
   そのあとで以前とは別人のような性格になった。
   でたらめな話だが、近所のうわさとはそんなものだ。・・・<本文より>


ストーリーテラーは、
姉妹の隣の家に住んでいる家族の、
娘、佐保です。

彼女から見た、
となりの姉妹、
姉の逸子さんと、
妹の咲也さんとの日々のお付き合い、
そして、
関わることになる、ある出来事を、
淡々と紡いでいきます。

ですが、
お話しの中心に居るのは、
佐保とは8歳離れている、
32歳の兄、立彦。

妻子が居るのにも関わらず、家に居着かない兄が、
半年振りに姿をあらわした理由は、
町内の酒屋、菊屋の小母さんの葬式のため。

兄が言うには、
隣の姉妹が暮らしている土地は、昔は藪で、
浅く土を掘りかえすだけで、
やたらと鏡が出てきて、
そして、
そこに鏡を埋めていたのは、
菊屋の小母さんだとのこと。
その理由を、小母さんに聞きたかったと。

その後、
菊屋の主人、半蔵さんが訪ねてきます。
菊屋の小母さんの遺品を整理していて、
見つかったものを持ってきたといいます。
それは、隣の姉妹の姉である、逸子さん宛であろう、
「イッコちゃんえ」と書かれた封筒でした。

その封筒に入っていた写真に写っていた人物を追ううちに、
佐保の兄が言っていたことと、
隣の姉妹と、
繋がっていくのですが・・・。

うーん、
長野まゆみさんの作品って、
相変わらず、不思議な世界観ですね。

曖昧模糊とした、
主題が拡散したような、
でも繋がってる不思議感。
けっこう、クセになります。

この本は、
もっと早く発売されるはずだったのが、
装丁に凝ったために、
発売予定が延期されたりした本なんです。

でも、凝っただけあって、
中の用紙も、
もちろん表紙も、
中表紙も、
派手ではないけど、
すっごくステキに仕上がってます。

全部の単行本が、
こんなに凝ってる本だったら嬉しいのになー。
気になる方は、
是非、本屋で手にとって見てくださいませ。

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コメント 4

no_nickname

水彩画っぽい淡い色使いがステキっすね・・・
本屋で手にとって見てみます。駅前のジュンク堂で。
by no_nickname (2007-05-28 17:56) 

あーちん

 >sanisiさん nice!ありがとーございます。
 はい、中表紙も好い感じなんですよ~。
 要チェキっす。
by あーちん (2007-06-10 00:47) 

あーちん

 >lapisさん nice!ありがとうございます~。
by あーちん (2007-06-10 00:47) 

あーちん

 >向日葵さん nice!恐縮です。ありがとうございます!
by あーちん (2007-06-10 00:48) 

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